「毎月しっかり働いているのに、思ったより手取りが増えない」
そう感じているサラリーマンの方は多いのではないでしょうか。
給与所得者は、自営業に比べて自由に経費計上しにくい一方で、使える制度を正しく使えば、税負担を抑えて手取りを増やすことは十分可能です。大切なのは、難しい投資テクニックよりも、まず“今の自分が使える制度を取りこぼさないこと”。実際、年末調整や確定申告で漏れやすい控除はいくつもあります。
この記事では、「サラリーマン 節税」「手取り 増やす」と検索する初心者の方に向けて、会社員でも使いやすい節税対策を8つに絞ってわかりやすく解説します。
サラリーマンの節税は、主に「所得控除」と「税額控除」の2つで成り立っています。
所得控除は、課税対象になる所得そのものを減らす仕組み。税額控除は、計算後の税額を直接減らす仕組みです。一般に、税額控除のほうがインパクトは大きく、住宅ローン控除などが代表例です。ふるさと納税は寄附金控除、医療費控除や生命保険料控除は所得控除として機能します。
最初に見直すべきなのは、実は最も身近な年末調整です。配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除、保険料控除などは、書類を出さなければ反映されません。特に配偶者の収入が変わった年や、扶養状況が変わった年は要注意です。毎年なんとなく提出している人ほど、見落としが起きやすいポイントです。
iDeCoは、掛金が全額所得控除になるのが大きな特徴です。老後資産を積み立てながら、毎年の所得税・住民税の軽減が狙えます。節税効果がわかりやすく、会社員の王道対策のひとつです。ただし、原則60歳まで引き出しにくいので、生活防衛資金とは分けて考えるのが基本です。
ふるさと納税は、実質2,000円の自己負担で、一定上限まで寄附金控除を受けられる制度です。確定申告不要の給与所得者で、寄附先が5自治体以内ならワンストップ特例も使えます。翌年の住民税が軽減されるため、「節税しながら家計メリットも感じやすい」制度として人気があります。
生命保険、介護医療保険、個人年金保険に加入している場合、年末調整や確定申告で生命保険料控除が使えることがあります。保険会社から届く控除証明書を提出しないと反映されないため、封筒を開けずに放置している人はもったいないです。すでに加入している保険があるなら、最優先で確認したい項目です。
持ち家がある方や火災保険に地震保険を付けている方は、地震保険料控除の対象になる場合があります。これも年末調整で漏れやすい項目のひとつです。生命保険料控除と同じく、証明書の提出が必要なので、書類管理がカギになります。
年間で医療費がまとまってかかった年は、医療費控除の可能性があります。本人だけでなく、生計を一にする家族分も合算できます。また、対象の市販薬購入が多い場合は、セルフメディケーション税制を選べることもあります。ただし、この2つは選択適用で併用できません。レシートや領収書の保管が重要です。
マイホームを取得し、一定の要件を満たすと住宅ローン控除が使えます。これは税額控除なので、効果が大きい制度です。初年度は確定申告が必要で、2年目以降は年末調整で対応できるケースがあります。住宅購入後に何もしないのは、最も避けたい取りこぼしのひとつです。
あまり知られていませんが、会社員でも一定の条件を満たすと「特定支出控除」が使えます。通勤費、転居費、研修費、資格取得費など、仕事に必要な支出が対象になり得ます。ただし、給与所得控除額の2分の1相当額を超えるなどハードルがあり、会社側の証明が必要なものもあります。ハードルは高めですが、出張や自己負担研修が多い人は一度確認する価値があります。
まずは年末調整の漏れ防止、ふるさと納税、保険料控除の確認から始めるのがおすすめです。大きく攻めるより、「確実に取れるものを取る」ことが重要です。
ここからは、ふるさと納税に加えてiDeCoの効果を実感しやすくなります。医療費控除や住宅ローン控除があれば、手取り改善のインパクトはさらに大きくなります。
税率が上がるぶん、所得控除の効果も感じやすくなります。iDeCo、保険料控除、住宅ローン控除の組み合わせを丁寧に使うと、差が出やすい層です。
控除の漏れは、そのまま大きな機会損失につながります。配偶者控除等の要件確認、住宅ローン控除、iDeCo、ふるさと納税の上限管理まで、より戦略的に整理したい年収帯です。配偶者特別控除などは本人や配偶者の所得要件に注意が必要です。
サラリーマンの節税は、派手ではありません。ですが、年末調整の1枚、確定申告の1手間で、手取りに差が出るのは事実です。しかも多くは、特別な知識がなくても始められるものばかりです。
大切なのは、「自分には関係ない」と思わないこと。
ふるさと納税、iDeCo、保険料控除、医療費控除、住宅ローン控除――このあたりを順番に見直すだけでも、家計改善の第一歩になります。NISAは所得税や住民税を直接減らす制度ではありませんが、運用益が非課税になるため、長期的に手元に残るお金を増やすという意味で有効です。
「手取りが増えない」と感じたときこそ、収入を増やす前に、まずは税金の取りこぼしをなくす。
それが、サラリーマンにとって最も再現性の高い節税対策です。