コラム

共有名義の空き家の固定資産税は誰が支払う?トラブルの例と対処法も解説

作成者: 小林茂美|May 1, 2025 12:15:00 AM

相続財産に空き家が含まれていて、兄弟や姉妹など家族同士の共有名義で保有している方は少なくないでしょう。
しかし、共有名義の空き家でトラブルになりやすいのが、固定資産税に関連する事情です。
今回は共有名義の空き家の不動産は誰が払うのか、共有名義の空き家に関するトラブルの例や、トラブルが起こらないようにする対策も含めて解説します。

 

共有名義の空き家の固定資産税は誰が払うのか

結論から申し上げますと、共有名義の空き家の固定資産税は、共有者全員で負担するのが基本です。
共有名義不動産に関する固定資産税は、持分割合に応じて負担するよう、民法第253条第1項により定められています。
固定資産税の納付書は代表者あてに送付されるため、まずは代表者を決めなければなりません。
不動産が共有になった場合、管轄する市町村より「相続人代表者指定届」が届くため、この書類に必要事項を記入して返送し、代表者を決めましょう。

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共有名義の空き家の固定資産税に関する考えられるトラブル

共有名義の空き家の固定資産税に関するトラブルとしてよくあるのが、固定資産税を負担しない共有者が現れるケースです。
固定資産税を支払わない共有者の代わりに固定資産税を支払った場合は、その共有者に対して「求償権」を取得できます。
求償権とは、一時的に立て替えたお金を請求し、回収できる権利です。
電話やメールが通じずに音信不通になったとしても、内容証明郵便を送付して求償権を行使でき、それでも無視された場合は財産の差し押さえをおこなって回収します。

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共有名義の空き家のトラブルが起こらないようにする方法

共有名義から単独名義に変更すると、自分だけが所有する空き家となるため、固定資産税に関するトラブルは起こらないようになります。
共有関係から抜ける方法はいくつかあり、共有者同士で持分を売買する方法や、第三者に持分を売却する方法などが有効です。
空き家の所有にこだわらない場合は、売却を検討すると良いでしょう。
空き家を売却すれば共有関係を解消でき、相続人に固定資産税の負担がかかることもなくなります。

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まとめ

共有名義の空き家の固定資産税は、共有者全員が持分に応じて支払います。
共有者が固定資産税を支払わず、トラブルになった場合は、一時的に立て替えたうえで求償権を行使して回収しましょう。
トラブルが起こらないようにする方法は、共有関係から抜けて単独名義にする方法や、空き家を売却する方法が挙げられます。
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