利用する予定のない土地や建物を相続しなければならなくなった方から、売却の相談を受けることがあるかもしれません。
物件に近い場所にお墓や火葬場があるケースでは、売却できるのか心配になるかと思います。
この記事では、近くにお墓がある場合の売却価格への影響のほかメリットや注意点もご説明するので、お墓に近い不動産の売却を考えている方はお役立てください。
土地や建物を売却する際には、売買契約締結後にトラブルが生じないよう重要事項説明をおこないます。
雨漏りが発生するのに修繕対応していない場合には瑕疵になるので、買主に説明しなければなりません。
瑕疵には物理的なものだけではなく、心理的なものや環境に関しても含まれ、墓地がある事実は嫌悪施設に該当すると考えて説明しておくのが妥当でしょう。
この告知義務を怠ると売主は契約不適合責任に問われ、代金の減額にとどまらず契約解除や損害賠償請求などに発展しかねないので注意が必要です。
墓地に近いと嫌悪される傾向があり買い手を見つけにくくなるため、購買意欲を高めるよう、売買価格を相場より安く設定されるケースが多くなります。
嫌悪施設に近い場合どれくらい安くなるか定められているわけではありませんが、一般的には相場より2~3割ほど、減額になる影響があると言えるでしょう。
墓地は、安定した地盤の場所に設置されている場合が多いので、隣接する土地も地盤が良いと考えられます。
また、お墓の高さは低いのが一般的ですし、周囲に多くの樹木が植えられている場合が多く、概ね静かな場所に位置しているでしょう。
墓地に近い場所は、周囲に高い建物がないので見晴らしが良く、緑が豊かで閑静な住環境と評価できます。
周辺が賑やかになるのは、お盆など墓参りで多くの方が来る時期だけですから、穏やかに暮らせる環境はお墓が近くにあるメリットとも言えます。
さらに、隣家との間隔が狭いと日当たりや風通しが悪くなる傾向がありますが、墓地の近くは陽射しも風も遮断されにくくなり過ごしやすいでしょう。
墓地に近いと嫌悪される傾向があるため、買い手を見つけにくくなってしまうかもしれません。
だからといって告知義務を怠ると契約不適合責任に問われるので、売却するうえで隠さずに説明する必要がるのが注意点の1つです。
また、相場価格よりも低い査定額を提示される可能性が高くなるとともに、購入希望者から値下げ交渉を受ける場合も見込まれます。
こうした事態を想定し、あらかじめ妥協点を考えておくと良いでしょう。
墓地に近い不動産が売れない理由の1つはイメージですが、お墓にマイナスイメージを持たない方にとっては閑静な住宅地なので魅力的な物件と言えるでしょう。
安くなっても仕方ないと諦める前に、売却に時間をかけて取り組んでみてはいかがでしょうか。
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