賃貸物件の管理をしているお客様から、空室に関する相談事例が多いです。
空室を減らすにあたってテナントリテンションが重要ですが、そもそも言葉の意味を知らない方が多いのが現状です。
今回はテナントリテンションとは何か、どのような効果や方法があるのかを解説します。
賃貸経営で大切になるテナントリテンションとは
テナントリテンションとは入居者の保持であり、入居者が長く住み続けるのに、オーナーが賃貸マンションやアパートの資産価値を上げる方法を意味します。
解約には入居者の満足度に関係するのと、満足度に関係しない解約の2種類がありますが、前者に関してはテナントリテンションで解消されるでしょう。
入居者が解約や退去してしまうと、家賃収入が途絶えるだけではなく、室内のクリーニングの手配や老朽化した設備の交換が必要です。
安定した経営を続けるためには、入居者に長く住んでいただくのが大切となります。
賃貸経営に大切なテナントリテンションの効果
たとえば家賃6万円の部屋が3か月空室ですと18万円の損失になり、時期によっては半年空室になるケースもあります。
空室が続いた分家賃のロスになりますが、テナントリテンションで空室期間がなくなるため、家賃収入が途絶えないです。
退去者が出ると、使用していた箇所の損傷や劣化した部分の修繕が必要です。
部屋の状態が良ければ数万円のクリーニング代ですが、クロスの張り替えがあると約10万円かかります。
入居者が長く住み続けると退去者が少なくなり、リフォーム費用がかからないのはメリットと言えます。
さらに、次の入居者を募集するにあたって、仲介手数料や広告の宣伝費、手土産のお菓子代などの募集費用もかかるものです。
最低でも家賃の1か月分の費用がかかる計算ですから、退去者数の減少により、募集費用も減らせる効果があるでしょう。
賃貸経営で大切なテナントリテンションの方法
まずは共用スペースを清掃して、綺麗な状態を維持するのが大切となります。
清掃業者に依頼しても集合ポスト周辺がチラシで散乱していたり、共用部にゴミがあったりするケースもあります。
次にトラブルやクレームに対して真摯に対応すべきです。
たとえばエアコンの空調トラブルや水回りのトラブルは、入居者にとっては生活に支障が出る問題であり、対応の仕方によっては不満を感じやすいです。
トラブルが発生しないようにするのも大切ですが、万が一トラブルが発生したときは迅速に解決できるように体制を整えておきます。
最後に、入居者のニーズに適した設備を導入する方法があります。
近年はインターネット無料やエントランスのオートロック機能、宅配ボックスがある物件は人気ですから、空室が気になる場合は導入を検討すべきです。
まとめ
テナントリテンションとは入居者の保持を目的に、オーナーが賃貸マンションやアパートの資産価値を上げるための施策であります。
具体的な方法は、共用部の清掃やトラブルへの対応、入居者に適した設備の導入です。
家賃のロスや、リフォーム費用、募集費用がかからなくなる効果があります。
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